イギリスのミュージシャン、ブライアン・メイ天文学の博士号を取得しました。
洋楽ファンであれば、ブライアン・メイがどういった経歴の持ち主か、
そして、このニュースが「意外」ではなく「取るべくして取った」と、
少なからず思う方もいると思います。

ブライアン・メイはクイーンのギタリストであり作曲家。
この7月に、イギリスの天文学者パトリック・ムーア他との共著で『BANG !』という天文書を出版。
私も手に取り読んでいますが、
わかりやすく、かつ専門レベルの高い内容に驚いています。

ブライアンの専攻は“宇宙空間の黄道上の塵などに関する研究”でしたが、
バンドを始めたために1971年、研究活動を断念しています。
しかし、1991年にヴォーカリストフレディ・マーキュリーの死を境に
バンド活動が収束に向かってしまいました。
(1993年のソロ公演、行ってきました!泣いてきました!)

ブライアンの父親も物理学者で、
彼がギターを手にする際、父の協力をへて、
樹齢100年の材木を使ってカスタム・ギター“レッド・スペシャル”を制作、
現在もそれを用いて演奏活動を行っています。



さて、さて、
楽家にして天文学者、という人物は何も特別な人種ということではなく、
有名どころで言えば、同じイギリス人のウィリアム・ハーシェル(1738-1822)ではないでしょうか?


交響曲の父、ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)の後輩に当たります。
生涯に作曲した楽曲は24曲のシンフォニーをはじめ、
自らオーボエ、オルガン奏者だったこともあり、コンチェルトなど数多く残しています。

そんなハーシェルの業績は天王星の発見、
天の川銀河の構造の研究、二重星(連星)の研究が挙げられるでしょう。

ウィリアム・ハーシェルブライアン・メイ
どちらも音楽家にして天文学者
彼らの書く音楽に、天界からのメロディが隠されていると思います。




ブライアンには来年5月にインペリアル・カレッジから授与されるそうです。
おめでとうございます。